病院長からのメッセージ
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初期臨床研修を始める方へ

2004年から初期臨床研修制度が始まり、今年で15年目を迎えます。
それ以前は、医師の大半が大学病院で単一診療科のストレート方式の研修を受け、一方で、幅広い診療能力を身につけられる総合診療方式(スーパーローテート)による研修を受けている医師は少数でした。大学病院の研修は、地域医療との接点が少なく、専門の診療科による偏った研修が行われた為、「病気は診るが、人は診ない」と評されました。また、研修医の処遇(アルバイトをしなくては生活ができない=研修に専念できない。過労により若い命が失われた等)も、当時の社会問題となったことから、「医師としての人格を涵養し、プライマリ・ケアの基本的な診療能力を習得するとともに、アルバイトをせずに研修に専念できる環境を整備すること」を基本的な考え方として、現在の初期臨床研修制度が必修化されました。
15年という年月が過ぎると、この原点が置き去りになっていると感じる事象に触れることも少なくありません。これから研修病院を選択される際も、迷った時には「原点」を思い出してみてください。

さて、ここからは医誠会病院の紹介です。医誠会病院は327床、職員数約1,000名の急性期病院です。特徴は、寄り合い型の救急ではなく、独立した救急医療センター(救急診療科によるER型救急)が、24時間体制で広域の救急を受け入れ、IUC・HCUなどの3つのケアユニットと、脳卒中センター、心臓血管センター、消化器センター、麻酔科が同じく24時間体制でバックアップし、すぐに救急患者の治療を開始できることです。
当院の初期臨床研修は、基幹型研修医、大阪市立大学たすき掛け研修医、研修再開者が、研修制度で定められたプログラムを単純に熟すのではなく、限られた研修期間の中で、「救急患者をたくさん診れる医誠会病院」というフィールドを最大限に活かした研修を行っています。2019月年度は、1年次と2年次合わせて12名が切磋琢磨しています。
当院での研修を通じて、初療・診断~治療経過など十分把握し、プレゼンテーションができるようになっていく過程においては、決められた研修プログラムとは別に、各学会や医誠会グループ学術集会という場で、その成果を発表しています。将来、研修医時代を振り返った時に、それぞれの「芯」になる大切な経験として形に残して欲しいからです。
また、皆さんが充実した日々を過ごし、無事に初期臨床研修を修める為に、安心して研修できる職場環境の整備にも真剣に取り組んでいます。外部機関の評価を積極的に受審し、JCEP(NPO法人 卒後臨床研修評価機構)による、研修環境(指導状況や医療設備、書籍、シミュレーションルーム)、就労状況(勤務時間や休日が整備・運用が適切か)等の厳しい審査基準をクリアし、評価認定を受けています。

進路が決まっている方も、ローテーションしながらじっくり考えようとしている方も、当院での初期臨床研修の経験と、多くの人との出会いを糧に、それぞれの明るい未来に邁進されることを心より期待しています。


医誠会病院 臨床研修管理室

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