「胸のかたち」治療センター
センター長 ご挨拶
センター長
世の中には、胸の形でお悩みになっている方々がたくさんおいでになります。「胸」は肋骨や胸骨などの「骨」と、大胸筋などの「筋肉」からできています。女性の場合にはさらに「乳房」も加わります。「胸」の形を良くするためには、これらの組織の扱い方がとても大切です。とくに女性の患者さんの治療は難しく、骨だけではなく、乳房の美容手術の経験も豊富でなければ良い結果は出せません。私は外科医として30年を超えるキャリアの中で、漏斗胸など先天性の胸郭変形の手術と、乳房の美容手術を数多く手がけてまいりました。いままでに培った技術を生かすことで、「胸」のかたちに悩む患者さんたちが、1人でも多く幸せになってもらいたいと考えております。
私は現在、国立大学で教授職を拝命しております。関西在住の患者さんのために、2024年より、医誠会国際総合病院でも手術を始めることにいたしました。
センター紹介
胸の変形には、いろいろなタイプがあります。いわゆる「あばら」が凹んだ状態は、「漏斗胸(ろうときょう)」と呼ばれています。逆に出っ張った状態は「鳩胸(はとむね)」と呼ばれています。当センターでは呼吸器外科の協力のもと、これらの病気を主に扱います。
しかしそれ以外にも、以下のような「胸の形」に関するあらゆる悩みについて、ご相談をお受けします。
- 片方の乳房や大胸筋の大きさが生まれつき小さく、左右が非対称になっている
- ケガや手術が原因で、あばら骨や乳房の形がゆがんでいる
- 胸の凹みがゆえに、息が十分にできない、あるいは圧迫感を感じられている
より詳しくは、専用ホームページをご覧ください。
主な疾患
漏斗胸
- 胸壁の一部が凹んでいる病気です。生まれつきの場合もありますが、学童期に発症し、思春期に凹みが強くなる場合もあります。みぞおちの部分が凹んでいる場合が多いですが、鎖骨の部分が凹んでいる場合もあります。小学校などの健康診断で指摘される場合が多く見られます。小児外科や呼吸器外科で治療が行われていますが、女性の漏斗胸では乳房の形もきれいにしなくてはいけないので、形成外科もしくは美容外科の受診・併診をお勧めします
扁平胸郭
- 胸壁が全体に平べったく、いわゆる「胸板」が薄い状態です。程度により手術の適応になります。
鳩胸
- 漏斗胸とは逆に、あばら骨が突出した状態です。機能的には問題はありませんが、Tシャツなどを着た際に輪郭が目立つので、手術で修正することも可能です。
乳房や大胸筋の変形
- 生まれつき、片側の乳房や筋肉が小さい方がおいでになります。背中や臀部から、筋肉や脂肪を移植して修正を行います。
豊胸術後の修正
- 本来は「あばら」の変形であるのに、美容外科でシリコンを入れ、見かけだけを治してしまう場合があります。状況にもよりますが、こうした悩みについてもご相談になります。
治療
胸郭の変形を治す方法はたくさんあります。矯正バーを用いて凹みを持ち上げる手術法(Nuss法)や、骨を組み替えて形を治す方法(Ravitch法)、下部の軟骨を上部に移植する方法、脂肪組織を移植する方法、背中から筋肉を移植する方法などが、よく使われます。患者さんの状態に応じて、最適な方法をプランニングし、手術を行います。良い結果を得るためには、患者さんご自身がある程度の知識をお持ちになっていただくことが必要です。
詳しくはこちらをご覧ください。
医師紹介
- 「胸のかたち」治療センター長
- 香川大学医学部形成外科教室 主任教授
- 慶應義塾大学医学部卒
- 博士(医学)
- 日本形成外科学会 専門医・指導医
- 日本形成外科学会 小児形成外科専門医・指導医
- 日本マイクロサージャリー学会 専門医
- 日本形成外科学会 皮膚腫瘍外科分野指導医
- American Association of Plastic Surgery: Active Member
- 通訳案内士(国家資格・英語)
- 通訳案内士(国家資格・中国語)
お知らせ
- 2024/08/15
- 「胸のかたち」治療センターのページを更新しました