臨床検査部
お知らせ
- 2025/07/07
- 各部署の案内を更新しました
臨床検査部の紹介
医療法人医誠会は2023年10月、「医療と劇場とAIと」をコンセプトに、先進医療を備えた医誠会国際総合病院 (大阪市北区・560床)と文化施設を加えた医療複合施設i-Mall(アイモール)としてオープン致しました。

ホームページをご覧いただきありがとうございます。
医療法人 医誠会病院 臨床検査部についての特色と魅力についてお話いたします。
【理念】数値(検査数値、経営数値)が判る。チーム医療を通して自ら考動できる臨床検査技師へ
【体制】臨床検査部は、1)臨床検査部、2)予防医療事業部、3)培養部と大きく3つの部署からなり、グループでは8つの病院、1クリニックに、約150人の臨床検査技師や培養士が勤めています。
医誠会国際総合病院では臨床検査部に約65名、予防医療事業部に約40名、培養部に約5名が勤めており、業務内容として、採血・採尿に始まり、生化学・免疫検査の大型分析器の導入や手術室が15室と大幅に増える為に輸血検査室を独立化。
平均在院日数10日を切る目標として、質量分析器や感受性検査の遺伝子分析を想定した微生物検査を新設し、病理センターもLBC(液状化細胞診)や免疫染色など多くを内製化しております。
また、最新の超音波装置をはじめとする生理検査、内視鏡センター、健診センター(人間ドックソフィア)、大阪医誠会がん・神経難病治療クリニック、透析クリニック、ゲノムセンターなど様々な分野で活躍しています。
医誠会国際総合病院では、これら検査体制を24時間365日、救急医療に対応するため通常勤務に加えて日当直を3人体制で運営しています。
臨床検査部には、さまざまな学術団体の認定資格をもった臨床検査技師が多く在籍しており、『信頼性の高い検査データを迅速に臨床の場に提供する』をモットーに、採血から結果報告までをそれぞれの分野に精通した臨床検査技師が担当しております。
検査データの『質』については、日臨技臨床検査精度管理調査(サーベイ)や大阪府臨床検査技師会サーベイやメーカー主催のサーベイに参加し,毎年高得点を収めています。
部署の魅力は、3つの部署や8つの病院への異動希望も可能で、検査をするだけの検査技師では無く、検査の目的とデータの意味が判断出来る、一部の専門にだけ捉われない、幅広い知識と技術を持った真の臨床検査技師を目指す事が出来ます。
職員の95%以上が臨床検査技師会に入会し、超音波学会を初めとする技師会以外の様々な学会に所属し自己研鑽を行っています。
タスクシフト・シェアリングにも積極的に関与し、採血を始めとする検体採取、検査説明、内視鏡の鉗子操作、病棟のPOCT管理、救急技師など、職種の壁を越えた真のチーム医療を実践しています。
また、普段の臨床での研究の成果として、年に一度、臨床検査部内で学術発表会があり、上位2演題はホロニクスグループの年次大会で発表し、年次大会の優秀発表は、外部で学会発表も行っています。
医療人としての知識、技術の向上だけでなく、従来の役職者への登用コースや専門性を追求していくコース等、働き方の多様化に応じた複線のコースがあり、社会人としても成長して頂けます。また、超音波検査は全領域の技術習得を目指し、認定資格にも挑戦して頂けます。
2025年には医誠会国際総合病院から西へ徒歩2~3分の近隣に「医誠会プレシジョン医療センター」もオープン予定し、予防医療、美容医療、再生医療、不妊治療、免疫治療、ゲノム医療を実施する予定です。
成長し続ける医誠会病院グループは、一生懸命頑張りたい気持ちを応援します。
『共に成長する環境がここにはあります。』
医療法人医誠会 本部統括室
臨床検査部 統括次長
田島 直人
職員の保有免許一覧
- 超音波検査士(循環器、消化器、血管、体表臓器、健診)
- 認定脳神経超音波検査士
- 細胞検査士
- 国際細胞検査士
- 認定病理検査技師
- 二級臨床検査士(循環器、血液、病理)
- 緊急検査士
- 消化器内視鏡技師
- 認定心電検査技師
- 心電図検定(1級、2級、3級)
- 栄養士
- 管理栄養士
- 健康食品管理士
- 日本救急医学会BLS・ICLS
- 第二種ME技術実力検査士
- 中級バイオ技術者認定
- POCTコーディネーター
- CPAP療法士
- 日本睡眠学会認定検査士
- 特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者
- 臨床培養士
- ITパスポート
- ISO9001内部監査員養成研修終了技師
各部署の案内
生理検査センター

生理検査センターは臨床検査技師が患者さんに直接触れながら検査する部門です。
各種の認定資格(超音波検査士、二級検査士、認定心電図技師など)を取得した技師が在籍し、医師と連携を取りながら信頼性の高い検査結果を提供しています。
患者さんのプライバシーや身体的ハンディキャップに配慮した設備となっています。
例:エコー室 7部屋、心電図室 3部屋、脳波・洗髪室、など
検査目的やシーンに応じて最適な機種を選択しています。
富士フイルム、フィリップス、シーメンス、各種小型ワイヤレス・モバイルエコー機あり
タスクシフトの一環でルートキープ、造影剤投与、患者搬送も実施。負担の大きい経食道エコーも内視鏡業務の経験を活かした迅速で安全な患者対応を行っています。






生理検査実績(件) 内容は検査項目の一例です |
2024年度 (健診除く) |
---|---|
心電図 | 28,697 |
ホルター心電図 | 284 |
ABI | 849 |
負荷心電図 | 82 |
PSG(睡眠ポリソムノグラフィー) | 6 |
肺機能検査 | 1,822 |
脳波 | 226 |
表在超音波 | 296 |
腹部超音波 | 2,187 |
心臓超音波 | 5,504 |
経食道エコー(術中を除く) | 264 |
乳腺超音波 | 5 |
末梢血管超音波(動静脈、シャント) | 2,401 |
頸動脈超音波 | 658 |
採血・採尿センター
採血・採尿センターでは最新の自動受付&患者照合システムを導入しています。
無人受付機を導入し、受付、採血管の準備、患者呼び出しと照合、検体到着まで自動化され一貫したRFID(ICチップ)管理を行っており、情報管理システムがヒューマンエラーを予防し、効率的で安全な医療の提供につながっています。
採血スペース:通常(5台)、車椅子対応(2台)、ベッド採血対応(2室)
患者取り間違い等の医療事故を防ぐため、お手数ですが毎回ご本人にお名前とお誕生日を言って頂いております。また消毒薬や止血テープに関するアレルギー、過去の採血で気分不良になった経験がないかなどを毎回確認しており、それぞれの患者さんに最適な方法で採血させて頂きます。
当院では基本的に臨床検査技師が採血を行っています。これにより急遽検査項目の追加があった場合や特殊な採血容器を必要とする複雑な検査であっても、その場で迅速な対応が可能となっており、患者さんに余計な待ち時間や採血のやり直しを発生させません


採血件数実績(件) | 2024年度 |
---|---|
外来 | 50,576 |
入院 | 64,354 |
健診 | 33,503 |
検体検査室
検体検査室では血清学(血算・血液像・凝固)、免疫生化学(感染症・内分泌・腫瘍マーカーなど)、一般検査(尿定性・尿沈査・髄液検査・各種感染症迅検査など)を実施しています。各種の認定資格(二級検査士・緊急検査士など)を取得した技師が在籍し、正確なデータを提供しています。
高度な自動化による業務の効率化で、削減されたマンパワーをタスクシフト等へ活用することを目標に機器を選定しています。自動化できる部分は機械に任せ、人にしかできない業務、例えば採血やエコー検査、検体採取などにリソースを適正配分します。生化・免疫、尿一般、血液像などにおいて、従来の検査機器と比較し人の手を煩わせる作業が軽減されています。



検体検査数 実績(件) | 2024年度 |
---|---|
検血 | 124,512 |
生化学・免疫 | 138,362 |
凝固 | 37,430 |
尿一般 | 61,701 |
輸血検査室
当院の全15室あるオペ室からの要望に応えられるよう、全自動輸血検査装置を導入しています。
検体・試薬の分注から遠心・判定まで全自動でオンライン運用が可能で、自動化によるヒューマンエラーの防止につながっています。また削減されたマンパワーーを利用し、技師は血液製剤の払い出しで各病棟を訪問することで、看護師の業務低減に貢献しています。
さらに自己血貯血採取にもサポート参加するなど、輸血検査室から飛び出し、病院中で積極的に活動しています。


血液製剤使用実績(単位数) | 2024年度 |
---|---|
RBC | 8,920 |
FFP | 2,770 |
PC | 5,550 |
自己血輸血 | 10 |
細菌検査室
2023年10月 医誠会国際総合病院の開院と同時に、新たに細菌検査室を立ち上げました。
現在はまだ一部の検査を外部委託していますが、将来的に全ての検査を内製化する予定です。例えば質量分析装置は処理を施した菌体にレーザーを照射し、イオン化されたタンパクの飛行時間の差によって、菌名をわずか数分で同定可能です。
細菌検査室の目標として、①平均在院日数の短縮(目標10日以内)、②抗菌薬の適正使用、③院内感染の防止があげられます。特に血液培養の迅速報告はICT
に貢献しています。※ICTとはInfection Control Team (インフェクションコントロールチーム)の略語であり、様々な職種から構成される院内感染の専門チームです。



病理検査センター
病理検査センター病理診断、細胞診断、迅速診断(細胞診・組織診)、病理解剖を行っています。
病理診断では内視鏡検査や手術で採取した組織を、細胞診断では尿や喀痰などに含まれる細胞を用い、顕微鏡観察により腫瘍の有無や悪性度を判定します。これらの結果は今後の治療方針の選択に欠かせません。
本センターには細胞診断の知識に特化した細胞検査士、認定病理技師が常駐し、LBC(液状化細胞診)や免疫染色など多くを内製化しています。内製化により検体不適合率が減少し、診断精度の向上、再採取による患者負担の減少などのメリットがあります。
免疫染色や特殊染色の一部は自動化され、業務の効率化とヒューマンエラーを防ぎます。
病理(件) | 2024年度 |
---|---|
病理診断(組織) | 3,794 |
細胞診断(細胞診) | 6,350 |
迅速診断 | 124 |
病理解剖 | 7 |






臨床検査技師 | 7名 |
---|---|
細胞検査士 | 6名 |
国際細胞検査士 | 3名 |
二級臨床検査士(病理) | 3名 |
認定病理検査技師 | 2名 |
内視鏡センター
内視鏡センターでは胃カメラや大腸カメラによる観察を行い、必要に応じて病理診断を行うための組織を採取します。また止血やERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)、ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)といった内視鏡を用いた処置・治療を行います。当院では消化器内視鏡技師の免許を持った臨床検査技師がファイバーや器具を管理し、医師のサポートを行います。
世間で内視鏡タスクシフトが開始される20年以上前から、臨床検査技師による内視鏡業務を行ってきました。臨床検査技師は内視鏡と密接にかかわる検査(病理、輸血、エコーなど)の知識も有するため、医師との連携がよりスムーズとなり、安全で迅速な検査が可能です。
内視鏡センターでは検査室が6部屋、専用の透視室が2部屋設置され、最新鋭のファイバーとAI画像処理システムを導入しています。また内視鏡を接続する光源装置も7台あり、オリンパス社製、富士フイルム社製の2社を併用することにより、各社の得意領域に合わせて対応できる症例、処置が拡大します。
洗浄機7台による洗浄の待ちや至急の洗浄にも対応が可能で、ファイバーの洗浄待ちなどがなく、スムーズに検査を回せます。それによって患者さんの待ち時間の短縮、診察当日の飛び込み検査に対応し、最新の高画質画像でより正確な診断につながります。





内視鏡実績(件) 内容は一例です |
2024年度 (健診含む) |
---|---|
胃カメラ | 7,448 |
大腸カメラ | 1,863 |
PEG造設 | 13 |
PEG交換 | 110 |
嚥下内視鏡 | 6 |
EMR(内視鏡的粘膜切除術) | 163 |
コールドポリペクトミー | 638 |
止血術 | 411 |
イレウス管挿入 | 42 |
ステント挿入 | 25 |
拡張バルーン | 12 |
異物除去 | 28 |
EVL(内視鏡的静脈結紮術) | 41 |
EUS(超音波内視鏡検査) | 259 |
EUS-FNA | 27 |
ERCP(内視鏡的逆行性胆膵管造影) | 414 |
ERBD(内視鏡的逆行性胆道ドレナージ) | 108 |
EST(内視鏡的乳頭切除術) | 187 |
ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術) | 37 |
参加委員会一覧
各委員会に出席し、臨床検査部以外の他部署との共同活動を行っています。
- 臨床検査適正委員会
- 医療安全管理委員会
- 感染防止対策委員会
- ICTミーティング
- ASTミーティング
- 臨床研修管理委員会
- 輸血療法委員会
- 化学療法検討委員会
- NST運営委員会
- 個人情報管理委員会
- DAIKOU医師事務作業補助委員会
- 事故防止対策委員会
- DPC委員会
- 患者サービスWGミーティング
- ISO管理WGミーティング
- 遺伝情報管理WGミーティング
- 治験審査WGミーティング
- クリニカルパス委員会
- 糖尿病チームミーティング
- 出張健診ミーティング
- 慢患ミーティング
- 施設基準・診療報酬ミーティング
- 臨床病理検討会(CPC)
- 循環器カンファレンス
- 消化器内視鏡カンファレンス
- その他検査技術に関する勉強会及び定例ミーティングの開催
院外活動
地域の皆様を対象とした無料の公開講座を毎月開催しています。
開催日や開催場所はリンク先をご参照ください。