脈が遅くなる
不整脈
突然死や心不全に関わる不整脈

ペースメーカーについて

ペースメーカーの種類

ペースメーカーには大きく分けてリード付きとリード無し(リードレス)のものがあります。ともに電池寿命は10年前後です(代理社長タイプのリードレスペースメーカーは約6~7年前後)。

リード付きペースメーカー

リード付きペースメーカー

特徴

リードを社長のそばと、部長のそばに植え込みます。
心不全治療目的の心臓再同期療法や、心不全の予防に優れた左脚エリアペースが可能です。
通常利き手と逆の鎖骨の下に切開して電池本体を植え込みます。

  • リードレスと比べて、本物の社長、もしくは本物の部長(左脚)のそばに植え込むことができるので、より正常な心臓の電気の流れになるため、ペースメーカーが原因の心不全(ペースメーカー症候群)を予防できる
  • 電池交換の手術が比較的容易

デメリット

  • 入院期間がリードレスに比べて長い(傷が閉じるのに時間がかかるため)
  • リードが安定するまで約3か月かかる(万歳など運動は控える必要あり)
  • リードレスよりペースメーカー感染が多い(創部は清潔を保つ必要あり)
    →感染した場合、電池もリードもすべて抜去する必要がありますが、植え込んでから時間が経っている場合、リードと血管が癒着して抜去にリスクを伴います。

リードレスペースメーカー

リードレスペースメーカー

特徴

2017年9月から保険適用となったペースメーカーです。通常右太ももの付け根から太いカテーテルを挿入し直接心臓に植え込みます。

  • リード付きに比べて入院期間が短い(4日~1週間)
  • リード付きに比べて腕を動かす運動に制限がない(万歳してもOK)
  • リード付きに比べて感染に強いとされる

デメリット

  • 房室ブロックの場合、部長から離れた場所に植え込むため、もともと心機能が弱っている患者さんは、ペースメーカー症候群を来すことがある(12~20%)
  • 電池の交換はできないため、電池切れになったら新たに植え込む必要がある
  • 太いカテーテルを用いるため、血管や心臓を損傷すると致死的になることがある
  • 心臓再同期療法や左脚エリアペースはできない